技術コラム

2022.2.21

プラスチック射出成形の工程とは?それぞれの工程について解説!

射出成形とは?

射出成形とは、樹脂(プラスチック)成形方法の1つで、溶融樹脂(熱し溶かされた樹脂)を金型内に流し込み、冷やし固めることにより成形を行う方法のことを指します。射出成形は様々な製品を作る際に使用され、身近なものであれば、パソコンのキーボードや車のバンパー、プラスチック食器などが射出成形により製作されています。射出成形を行うためには金型が必要となり、金型を製作した後は、1つの成形を行う際の時間のサイクルは短く、また1回の成形で複数工程を行うことも可能です。そのため、量産性に優れた加工方法であると言えます。

射出成形の工程とは?

射出成形の工程は多岐に渡り、その工程のほとんどは射出成形機という1つの機械で行われます。

おおまかに説明すると、

  • 射出成形機のスクリューに樹脂を入れ、溶かす
  • 金型内に溶融樹脂を流し込む
  • 金型内にある樹脂製品を冷却し、取り出す

といった流れとなります。

しかし、実際の製品はより細かなものとなっているため、具体的な工程について説明します。

型締め工程

型締め工程は、射出成形を行う上で始めに行われる工程です。金型を閉じ、金型キャビティ部分が開かないようにするために、高い型締め圧力をかけます。

通常、金型内に溶融樹脂を入れ、金型を閉じるだけでは、金型内に入った溶融樹脂の充填圧力や保圧などによって、金型が開いてしまいます。これを防ぐためにも、型締め工程が必要となります。

射出工程

射出は、その名の通り溶融樹脂を金型内に注入する工程です。速度や射出圧力を調整し溶融樹脂が、計量された分のみ金型キャビティ内に注入されます。

可塑化工程

射出が行われた後、次の成形品を作成するための樹脂を準備するために、可塑化が行われます。可塑化とは、樹脂を加熱し溶かすことを指し、射出成形における樹脂を可塑化させる主な方法としては、射出成形機の内蔵されているスクリューシリンダー内に樹脂を入れ、スクリューによる樹脂同士の摩擦熱(せん断発熱)と、ヒーターによる加熱により可塑化が行われます

l   保圧工程

射出圧力によって金型キャビティが一応充てんされた後、ゲートが固化するまでかけておく

圧力。バリの発生やオーバーパックを防ぐとともにキャビティ内の材料が冷却固化するにつれて発生する収縮に見合うように溶融材料をノズルから補給して成形品のひけを防いだり

成形収縮率を調整したりすることもその役割である。一般に保圧といい、射出二次圧力とも

いう。

冷却工程

保圧工程完了後可塑化工程と並行しキャビティ内の樹脂を冷却し、一定の温度が維持されている金型にて樹脂が固められます。

型開き工程

冷却し、固められた製品は金型を開くことにより取り出されます。型開き工程の際には金型のコア(可動側ダイプレート)のみが動き、金型が開かれます。

製品突き出し工程

製品を開かれた金型から取り出すために、突き出し工程が行われます。

基本的に樹脂が冷やし固められた後、製品はコアに張り付きます。張り付いた製品を取り外すために、コアに設けられている突き出しピン(エジェクターピン)を飛び出前進させ、製品を突き出します。

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