バイオマスプラスチックとは、サトウキビやトウモロコシなどの植物由来の原料を用いて、作られた再生可能なプラスチックのことを指します。バイオマスプラスチックを焼却する際はCO2が排出されますが、原料である植物を育てる際に、植物が光合成でCO2を吸収するため、大気中のCO2の量に影響を与えることはありません。
>>>バイオマス度25%以上の製品製造が可能!当社、取得の認証制度を紹介!
今後、日本も脱炭素社会を目指していく中で、2022年4月1日に「プラスチック新法」が施行されました。プラスチック新法の大きな目的は、石油由来のプラスチック製品の廃棄による環境汚染問題の解決です。
プラスチック新法の目的や施行の背景につきましては、下記のコラムで詳細を紹介しておりますので、こちらをご覧ください。
プラスチック新法の施行により受ける影響や、これから義務化になっていく取り組みがいくつかあります。
その一つがプラスチック以外の代替材によるスプーン、カトラリー類の導入です。プラスチックは金属化工と比較して、安価に製造できる点、耐久性が良い点、化工における形状の自由度が高い点等、様々なメリットがあります。
しかし、上記のメリットがある一方で、分解しにくく残存しやすいといった特性を持ちます。
この特性が影響して、プラスチック廃棄物が自然環境に与える影響が非常に問題視されています。
そのため代替材として、バイオマスや生分解性の材料が注目を集めています。
バイオマスや生分解性プラスチックに置き換えることで、使用後の処分する段階において、最小限のCo2の排出に抑え、自然環境に還りやすいような、地球環境に優しい製品を作ることができます。
当社では、プラスチック製品の他に、バイオマスプラスチックや生分解性プラスチックなど環境に配慮した製品の製造に積極的に取り組んでいます。
プラスチック成形 ソリューションNaviを運営する東商化学はでは、PP+澱粉やPLA100%をはじめとして多くのバイオマスプラスチックカトラリーの開発実績を持ちます。バイオマスプラスチックだけではなく、マスバランス方式のPS・PPや木粉+PPなど、環境配慮型のプラスチックカトラリーの開発も行っています。「従来の委託先では、検討しているバイオマスプラスチックに対応できない」といったお悩みをお持ちの皆様、まずは当社にご相談下さい。
プラスチック成形 ソリューションNaviを運営する当社は、37台の射出成形機と28の自動化ラインを設置し、射出成形品の生産を行っています。バイオマスプラスチックカトラリーに関しての量産ももちろん可能であり、年間1億本以上の生産実績を持ちます。量産対応が可能であるからこそ、試作開発段階の最適な提案が可能になり、当社がバイオマスプラスチックカトラリーの開発委託先として選ばれる理由の一つとなっています。
プラスチックカトラリーのトップメーカーとして活動してきた当社では、徹底した衛生管理のもとカトラリーの生産を行います。食品関係で使用されることの多いバイオマスプラスチックカトラリーですが、当社はFSSC22000を取得して事業活動を行っており、衛生管理体制という点も当社が選ばれる理由の一つとなっています。
原料名 | 原料の特徴 | 認証マーク | 対応実績 |
PLA25%,HIPS75% | PLAが25%、HIPSが75%の環境対応材料。PLA(ポリ乳酸)を混合することで石油由来の原料を削減しています。また、HIPSの混合により割れにくく、高強度が求められる樹脂製品に向きます。コストについては、HIPSの割合が高く、比較的安価となります。加えて、通常のPS用金型との兼用が可能な場合が多く、金型コストを抑えることできます。 | バイオマスプラマーク | スプーン、マドラー、計量スプーン |
BioPBS | バイオマス度70%程度。産業用コンポスト条件での生分解性を有している原料となります。生分解性プラスチックの中で、耐熱性が高く繊維などとの相溶性も高い点が特徴です。他樹脂との混合材としての使用も可能な材料であり、ご要望に応じて原料提案・検証を行います。 | 生分解性バイオマスプラマーク | スプーン、マドラー、計量スプーン |
バイオPE25%,PP75% | バイオPEが25%、PPが75%の環境対応材料。バイオPEを混合することで、石油由来の原料を削減しています。当社でブレンドを行っています。コストについては、PPの割合が高く、比較的安価となります。加えて、通常のPP用金型との兼用が可能な場合が多く、金型コストを抑えることできます。 | バイオマスプラマーク | スプーン、マドラー、計量スプーン |
ポリ乳酸(PLA100%) | ポリ乳酸(PLA100%)は、バイオマス度がほぼ100%の環境対応材料です。植物由来のデンプンや糖を原料とし、産業用コンポスト条件での生分解性を有している原料です。透明性が高い点が特徴となります。 | 生分解性バイオマスプラマーク | スプーン、マドラー、計量スプーン |
マスバランス方式PS | マスバランス方式のPSです。PSの特長である、軽量性や成形性をもち、環境に配慮したプラスチック製品の製造が可能です。環境配慮型のプラスチック材料の中で、製品化しやすい材質になります。 | ISCC PLUS認証 | 計量スプーン |
マスバランス方式PP | マスバランス方式のPPです。PPの特長である、耐薬品性・耐水性・軽量性をもち、環境に配慮したプラスチック製品の製造が可能です。PPと同様に、多様な製品に応用可能です。環境配慮型のプラスチック材料の中で、製品化しやすい材質になります。 | ISCC PLUS認証 | 計量スプーン |
PP+澱粉 | 植物由来原料の澱粉を配合したバイオマスプラスチックです。澱粉の配合比率は10%~50%と幅があり、用途・ご要望によって最適な配合比率にて成形します。PPがベースとなっているため既存設備を用いて成形が可能であり、設備投資等の初期コストを抑えることができ、かつCO2排出量の削減に貢献できます。 | バイオマスマーク | 計量スプーン、フォーク、ナイフ 等 |
木粉+PP | PPと木粉を複合した環境配慮型のプラスチックです。従来の木粉+PPの材料から耐衝撃性を改善し、カトラリー以外に自動車部品などの工業用途への使用も見込めます。PPがベースのため既存設備を用いて成形が行いやすく、初期コストを抑えることができ、早期安定生産も実現できます。 | – | 計量スプーン、フォーク、ナイフ 等 |
樹皮+PP | アップサイクルのプラスチック原料です。バイオマスプラスチックではありませんが、環境配慮型プラスチックとして期待されている原料です。廃棄される樹皮をPPに混ぜた材料となっています。PPと混ぜることで、PP特有の耐薬品性、耐水性、軽量性を持ち、成形性も高いプラスチック原料と言えます。使い捨てず、継続的に使用するマイカトラリーへの応用が期待されています。 | – | マイカトラリー |
米+PP/PE | PPやPEに破砕米など、廃棄されてしまう米を混ぜたアップサイクルのプラスチック原料です。 用途や求める機能に応じて混合することが可能です。当社は、プラスチックカトラリーのトップメーカーですが、米の混合率25%程度にて、成形することが多くなっています。 | – | スプーン、フォーク、ナイフ、 計量スプーン 等 |
上記のように当社では、プラスチック廃棄物削減や、地球環境の保全に対しての取り組みとして、生分解性・バイオマスプラスチックの製造を含めた、プラスチック新法に向けた取り組みを行っています。
加えて、当社は、使い捨てプラスチックカトラリーの国内トップシェアメーカーとして培ってきたノウハウを生かし、多様な業界の皆様に選ばれています。
24時間稼働で日産850万個の生産を実現する完全自動化ラインとクラス10000のクリーンルーム、FSSC22000に準拠した徹底した安全・衛生管理を武器に金型設計・製造〜射出成形、組立まで一貫対応しています。
カーボンニュートラル実現に向けた、生分解性・バイオマスプラスチックを活用した射出成型品の開発も行っていますので、新製品開発の委託先をお探しの皆様、お気軽に当社にご相談ください。
プラスチック成形 ソリューションNaviを運営する東商化学株式会社は、食品・医療・化粧品・理化学用プラスチックにおける課題解決により、皆様に選ばれ続けてきました。当社が培ってきた成形技術とノウハウを用いたソリューション提供により皆様の困難なお悩みを解決いたします。